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インターン滞在記―寺子屋編―

2024.3.10

2022年10月末から12月末までインターンでYakumo Villageに入っていました、おさちゃんです。普段は東京で大学生をしています。

インターン期間全体を通して関わっていたのがやくもの寺子屋の活動。週に2回のレッスンにスタッフのひとりとして参加していました。月ごとのテーマに沿って指導内容を考え、子ども達と一緒に学んでいきます。

11月、12月のテーマは“クリスマスと宗教”。「クリスマスって何だろう?」を詰めていくと必ず宗教の絡んだ話になることから、日本や外国の宗教について知ってもらう期間としていました。

宗教を知るということは、各国の普通を知るということだと思います。私たちからすれば、定期的に神にお祈りをする人たちはかなり敬虔な信者であるように映ります。でも、私たちも、「“いただきます”・“ごちそうさま”は、ほぼ必ず言うから敬虔な信者である」と言われると変な感じがしませんか?これと同じように信じる/信じない の前に習慣がある場合が多いのです。このようなメッセージを伝えたくてレクチャーのパートを組みました。

やってみた感想としては、かなり難しかった。相手は小学三年生。長時間集中を続けるのが難しい上に、外国の文化なんて考えたこともなかったはずです。特にインプットの多かった日は生徒たちも疲れたと思います。それでも、興味をもって話を聞いてくれたり、話したことを少しずつ覚えていてくれたりした様子を見せてくれて、少しでも伝わったのかなと思っています。 

また、こういった生徒の反応を観察するうちに、生徒の特徴や興味が見えてきました。「理科のようにロジックがあるものの方が興味がわくのだな」とか、「座っているよりも手や体を使って活動する方が好きなのだな」とか、一緒に時間を過ごすにつれてだんだん生徒わかってくるのが面白かったです。

それと同時に教育をしていくことの難しさを改めて感じました。学校などの指導の場面ではよく、「生徒に寄り添うのと迎合は違う」と言われます。なるべく生徒のペースに沿って活動させてあげたいし、失敗から学んでほしいと考えていましたが、ルールを守ることや限られた時間をどのように使うかを考えると、全部が全部生徒の思いのままにさせることはできません。自分のモヤモヤすることを「面倒!」の一言で片づけてしまう、寂しい気持ちをいたずらしたり優位性を見せつけたりすることで解消しようとしてしまう……。こういった彼らの課題を心を許せる大人であり続けながら叱るには、どのような雰囲気や言葉が適切であるのか考え続けた2カ月でした。

どんな選択が自分にとって良いのか、より柔軟に判断できるようになるにはたくさんの大人に会うことが大事だと思います。また、それが世界を広げることでもあると思います。様々な人に会えるこのやくもの寺子屋に通うことを通じて、生徒たちにはこういった知見を広げてほしいなと思います。